自然哲学 陰陽五行思想「白」

投稿者: | 2019年2月21日

五行陰陽説、皆さんも一度は聞いた事あるのではないでしょうか?

物事の事象や関係性を「木・火・土・金・水」の5つの要素(元素)からなるという古代中国の自然哲学の思想です。


五行陰陽説では、季節、方角、内臓、感情、味などすべてこの表にあてはまるようになっています。

例えば、季節と色は

春は東、色は青

夏は南、色は赤

秋は西、色は白

冬は北、色は黒

土用は中央、色は黄
※土用は季節の変わり目(変わる最後の18日間)。


私たちの身の回りには、「青春」「朱夏」「土用(の鰻)」など今も日常的に使う言葉が残っていますし、また歌人の北原白秋も西にある「白と秋」の組合せです。

では、内臓は?

春  ・・・肝臓・胆

夏  ・・・心臓・小腸

土用・・・脾臓・胃

秋  ・・・肺・大腸

冬  ・・・腎臓 ・膀胱
 

図を見てみると、それぞれの繋がりがとても興味深いですね。


秋は「白」
肺や鼻など呼吸に割り当てられています。
夏からの湿度が減り、乾燥する季節に入り、暑い夏に使った氣(エネルギー)の消耗が呼吸に現れると言うことのようです。


中医学の資料によると「肺」は、呼吸器系の機能だけでなく、皮膚や鼻、喉、気管支などの働き、体温調節機能や、免疫機能も含み、 

また、「肺」(裏)と大腸(表)は経絡で表裏関係にあり、お互いに影響し合っているのだそうです。


秋に白い食べ物を食べると、身体の養生が出来ると言われていますね。

大根、蕪、白ネギ、白キクラゲ、山芋、梨…
また、里芋やきのこ類も旬の食材です。
むいたり割いたりすると中は白い食べ物なのですよね!

大根、レンコン、山芋、ナシ、白キクラゲ、白ゴマなどの白い食材は、体を潤す働きを持っています。

更に、もう一つ。
「白」という色は、光の色そのものです。
光の三原色(RGB)を混色すると出来る色。
 
色は光で電磁波の一種ですが、風邪をひいた時に、白いシャツを着たほうが、早く治るといわれているのは「肺」に関係する色だからですね。
 
  
太陽光には全ての色の波長が含まれていますが、太陽に当たると良いと言われるのは、太陽光の光の波動が、身体に働きかけて免疫力を高めてくれると言われているからです。

東洋医学では五行説を取り入れた、光を使った治療方法もあるんですよ。

また別の視点からだと、白はリセットの意味も持っています。異動や引っ越しなどの環境が変わる、また今までと違う事をスタートする時に、無意識に手にとってしまう色です。白の力を借りて整えるのもいいですね。